FXでは、ドル円やユーロ円がメジャー通貨となっていますが、近年では「スイスフラン」の注目度が高まっています。
この記事を見ている方の中にも、スイスフランを含む通貨ペアでトレードをしたいと考えている方が多くいるでしょう。
そこで今回は、FXの魅力や値動きの特徴について詳しく解説していきます。
スイスフランの魅力・特徴
スイスフランは、スイスの自国通貨であり、為替市場における全体の流通量の5％を占めています。
5％というのは決して小さな数字ではなく、世界的にも信頼性が高い通貨となっているのです。
そんなスイスフランには、一体どのような魅力・特徴があるのでしょうか。
安心感がある
スイスは、永世中立国として知られていて、政治的に常に中立の立場を貫いています。
このようなことから、スイスは政治的なニュースの影響をほとんど受けないため、抜群の安定感を誇ります。
実際に、世界的な不安要素がある際は、スイスフランが避難先として購入される傾向にあり、安全資産としても注目されているのです。
安定性に優れている
スイスは政治的に安定しているだけでなく、金融サービスも安定しています。
これまでの経済ニュースを思い出していただきたいのですが、 スイスの金融に不安を感じるようなニュースはほとんど出てきていませんよね。
スイスの金融サービスの質は、日本と同レベルといっても過言ではないほど高いため、安定性の面でも注目されています。
スイスフランの値動き
では次に、スイスフランの値動きについて詳しく見ていきましょう。
これまでの値動き
スイスフランの値動きは、これまでのデータから見ても比較的安定していることがわかります。
そんなスイスフランですが、2015年に起きた「スイスフランショック」によって一時暴落し、投資家に大きな影響をもたらしました。
これまでの値動きから、スイスフランは比較的安定した通貨といえますが、スイスフランショックのような突発的な事態が今後絶対に発生しないとは言い切れないため、慎重に投資判断をする必要があります。
上昇要因
スイスフランは、世界的な事件が起こったり、戦争や紛争などの不安要素が増えたりすると買われる傾向にあります。
また、スイスフランは日本に次ぐ低金利通貨であり、キャリートレードで活用されることもあるため、世界的な不況や投資環境の悪化が原因で価格が上昇することも多いです。
下落要因
スイスは資源国ではないため、資源価格が低下したからといって通貨の価値が下がるとは考えにくいです。
ただ、スイスの主要産業である観光業や、精密機械業が落ち込んだ際は、スイスフランの価値も下がる可能性があります。
また、キャリートレードの際は低金利通貨（スイスフラン）を売って、高金利通貨で運用するため、このような場合も価値が下がりやすいといえるでしょう。
スイスフランが金と深く関係している理由
安全資産として注目されている金は、スイスフランと深く関係しています。
具体的には、スイスフランが買われると、金も買われる傾向にあるのです。（その逆も然り）
以下、その理由について詳しく見ていきましょう。
多くの金を保有しているから
現在は削除されていますが、以前のスイス憲法には「通貨には4割の金の裏付けが必要である」という条文が記載されていました。
このようなことから、スイスは多くの金を保有しており、スイスフランとの関係が深くなっているといえるのです。
特性が似ているから
先ほども解説したように、スイスフランは有事の際に買われる傾向にあります。
これは金も同じで、世界情勢が悪化したり、不安要素が増えたりすると安全資産として金が買われます。
このように、非常に似た側面を持つことから、双方の関係が深くなっているのです。
スイスフランを含む通貨ペアでFXをするときの注意点
では次に、スイスフランを含む通貨ペアでトレードをするときの注意点について詳しく見ていきましょう。
慎重に情報収集を行う
スイスフランは、安全資産としても注目されていますが、スイスフランショックのような出来事が再度起こる可能性もあるため、慎重に情報収集を行っていかなければなりません。
とはいえ、スイスに関する情報はその他の国の情報に比べると出回りにくいため、いち早くキャッチするのが難しいです。
しかし、情報がほとんどない状態でトレードを行うと、予想外の損失が出たり、機会損失に繋がったりする可能性が高くなりますので、様々な媒体を使って慎重に情報収集を行いましょう。
それぞれの通貨ペアで特徴が異なる
スイスフランを含む通貨ペアでトレードする際は、それぞれの通貨ペアの値動きを確認しておくことが大切です。
基本的なことではありますが、スイスフランを含んでいた場合でも、相手通貨によって値動きが変わります。
各通貨ペアの値動きをチェックすることによって、事前にどのようなことに気を付ければいいのかが何となく見えてくるため、トレードの道筋も立てやすくなるのです。
まとめ
スイスフランは、永世中立国の通貨ということもあり、抜群の安定感を誇ります。
金と似た要素を持っており、有事の際はスイスフランが買われる傾向にあるため、守りの資産や安全資産としても注目されています。
ただ、過去にスイスフランショックが起こっており、安定しているといわれているスイスフランが暴落したことがありますので、気を抜かず、慎重に情報収集を行いながらトレードしていくことが大切です。
「安全資産だから」
という理由で安易に扱うと、思わぬ損失を出してしまう可能性が高くなりますので注意しましょう。
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